観光庁「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」に採択されました
当会が参画する、みのぶ農泊地域連携協議会が、観光庁「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」に採択されました。全国で97事業が採択され、山梨県を舞台とした事業は、公表された採択事業一覧から見る限り本件を含め2件のようです。(「地方創生プレミアムインバウンドツアー集中展開事業」の採択結果のお知らせ | 2025年 | 公募情報 | 観光庁)
今回の私たちのプロジェクトのテーマは、「富士山・身延山の二霊峰を巡る再生信仰-生まれ変わりの旅」です。日本の信仰文化の基層には、母なる自然の懐に入って還ってくる儀礼的プロセスを通して生まれ変わり、新しい自分となって帰ってくる、という「再生信仰」とも言うべき信仰の祖型があるように思われます。霊峰富士山を対象とする信仰にもそうした祖型が多く見られ、富士山の登拝や、胎内樹形(溶岩樹形)への入洞などが、広く知られています。一方、富士山のすぐ西に位置する日本仏教三大霊山のひとつ、日蓮宗総本山の身延山においても、法華講の信者さんの間では、参道(=産道)を登って頂上の奥之院に参拝し、新しい自分となって帰ってくる、という考え方があったと言われています。
距離的には程近くに隣接する二つの霊峰、富士山と身延山は、間を険阻な天守山地に隔てられ、交通の便が良くないために、別個のものとしてしか認知されていないのが現状です。今回、私たちのプロジェクトで、日本の信仰文化の基層にある「再生信仰」をテーマとする「生まれ変わりの旅」によって二つの霊山を繋ぎ、文化志向の高いインバウンド客にとって、富士北麓と身延が一体の訪問地域として認知されるようになることを目指します。更に、ラグジュアリー層にとって二地域間の交通不便のイメージを払拭する移動手段として、二霊峰を空から遥拝しながらのヘリフライト移動もツアーに組み込みます。
山梨の誇る地域の観光資源を、精神文化、工芸文化、ガストロノミーなど、様々な切り口のストーリーで相互に繋ぎ、インバウンドツーリズムの魅力的な回遊圏を、ひとつひとつ創り出し、アピールして行きたいと思います。
因みに、今回の観光庁事業では、日本仏教三大霊山の比叡山(写経奉納特別体験によるインバウンド誘致事業)も高野山(プレミアム修行体験)も採択されていらっしゃいます。共に、日本の精神文化、信仰文化の魅力を、プレミアムなインバウンドコンテンツとして造成、発信して行きたいと思います。


