デービッド・アトキンソン氏が農林水産省SAVOR JAPAN候補地として身延を視察
日本の観光政策・文化財政策に専門家として主導的な役割を担っておられるデービッド・アトキンソン小西美術工藝社社長(ゴールドマン・サックス元パートナー)が、10月2日、身延に視察に来訪されました。
当会が連携事業者として参画している、みのぶ農泊地域連携協議会では、現在、農林水産省が推進するガストロノミーツーリズム事業、SAVOR JAPAN( SAVOR JAPAN(農泊 食文化海外発信地域):農林水産省 (maff.go.jp) )の地域認定に向けて取り組んでおります。その審査、助言プロセスの一環として、日本のインバウンド観光政策の根幹を築き、伝統文化の次代への継承に卓越した知見をお持ちの、デービッド・アトキンソン小西美術工藝社社長が、今回、現地視察に来訪されたものです。当日は、当会会員が随行して通訳対応させて頂きました。
身延山久遠寺をはじめ、身延特産のあけぼの大豆の収穫体験を切り口としたインバウンド観光の取り組み、欧米を中心としたインバウンド客に大きな支持を得ている身延山宿坊覚林房、精進料理をベースとしたインバウンド客も安心して美味しく召し上がれる料理、身延山門内の古民家を保存改修した一棟貸しプライベート温泉ホテル迎賓館えびす屋、日本で唯一文化財修復を教えている教育機関である身延山大学文化財修復工房などを、精力的に視察して回られました。
たくさんの、厳しくも温かい、熱心なご指導を頂き、「素晴らしい潜在的コンテンツが勿体ない状況になっている」「まちを活性化する初期段階にあると感じたから応援したい」と、ご自身のXの公式アカウントにも応援メッセージを投稿してくださいました。
「補助金事業をとやかく言う人は多いが、毎年、ツーリズムの最新の潮流を織り込んだテーマに、地域が力を合わせて取り組み続けることは、確実に地域の底上げになる。信じて、頑張って続けて欲しい。」との激励のお言葉には、本当に勇気を頂いた思いでした。
身延山大学文化財修復工房で伝統工芸の技術を一生懸命学ぶ学生さんや、宿坊を継ぐべく東京から帰ってきて懸命に事業に取り組む若き僧侶に、優しい眼差しを注ぐ姿に、未来への継承に賭ける思いの深さを感じました。私たちも、若い人たちが、自分の未来を賭けたくなる地域となるべく、頑張ろうと、決意を新たにしました。